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築80年の古民家でいただくレモンカルボナーラ|水尾之路(岡山県尾道市)

オーすけ

例えば、東南アジアを旅すると外食文化が発達していることに気づきます。外で食事を済ませることが普通に見られ、国によっては家に台所がない家庭も多いのだとか。家庭料理にこだわらず外食やテイクアウトも取り入れてパートナーと心豊かに暮らせるのなら、それもひとつのライフスタイルだと思います。岡山県尾道市の路地奥にたたずむ古民家カフェ「水尾之路(みおのみち)」。2階は1日1組のお宿になっています。たまにはこんな古民家カフェで、パートナーとおいしい料理をいただきながらゆっくり過ごすのも、ゆる家事暮らしの醍醐味かも

ゆる家事二人暮らしのお出かけ外食 古民家カフェ「水尾之路」を訪問

インスタグラムで話題の古民家カフェ

 「水尾之路」はインスタグラムで積極的に情報発信しておられます。今やリール動画が主流のインスタですが「水尾之路」はほぼ静止画。その場の空気や光と影の瞬間を切り取った、芸術作品のように質の高い画に引き込まれます。実際、僕らもインスタの写真を見て訪問を決めました。近くのパーキングに駐車して、5分ほど歩いた住宅密集地の路地の奥に、写真どおりの静謐な建物がたたずんでいます。

リピート訪問 順番待ちで並ぶのも納得の人気ぶり

僕たちは2024年3月14日と2025年2月22日の2回訪問。いずれも開店の30分から1時間前から門の前に並んで待たせていただき、一番乗りで入店させていただきました。人混みには極力近寄らないというのが、僕らのオフの基本的な行動パターンですが、このお店の人気ぶりなら順番待ちも納得できます。周りは一般の民家のようですので、並んでいる間は静かに待ちましょう。

お店から予約、駐車場、支払いなどの注意点 詳細はインスタかサイトで確認を

  • カフェのご予約は、承ってございません。
  • 宿のみ、HPよりご予約を承っております。
  • 駐車場は、1台分のみご用意がございます(宿泊者優先)。
  • お支払い方法は、現金のみでございます。

木と白壁に囲まれた古民家空間でいただくレモンカルボナーラが最高

美術館のように研ぎ澄まされた空間

築80年の古民家ということなので、歴史的な古民家というよりは、アラウンド・シニア世代であれば実体験として実際に住んだ記憶があるであろう造りの民家です。木の柱や床、漆喰と思われる白壁、ガラス戸や板戸、障子などの建具類、セレクトされた照明、家具、調度品などなど、どこを切り取っても研ぎ澄まされた審美眼が行き届いているのを感じます。

凜とした空気は古寺のよう

室内は、ダラダラとリラックスできるというよりは、凜とした空気を感じながら時を気にせず過ごせる雰囲気の空間。席と席との間を広めにとってあり、滞在時間も長めになると思われるので、営業的には不利かもしれませんが、この空間をゆっくり味わって欲しいというお店側の善意が感じられて、いつまでも気持ちよく過ごせます。

これを食べるためだけに訪れる価値ありのレモンカルボナーラ

おすすめは何と言ってもレモンカルボナーラ。これを食べるためだけにこのお店を訪れたいと思わせる素晴らしいパスタです。豊かなレモンの風味にカルボナーラソースの濃厚なコク。黒コショウのアクセントも効いています。もっとレモンを味わってくださいと言わんばかりの添えレモンもいい感じ。これを普通のモダンな店舗で出されてそこまで思うか、と考えると、瀬戸内の港町である尾道の土地柄や、この古民家と調度品が醸し出す空気との相乗効果で、提供される料理も一段と素晴らしくなるように感じます。食後の飲み物はもちろんレモンつながりのレモネードで。

尾道カフェ巡りなら海沿いの ONOMICHI U2 もおすすめ

訪れたのは2回とも真冬。建物の断熱補修は施しているのかもしれませんが、建具は昔ながらのガラス戸で現代住宅並みの機密性は期待できません。長時間滞在するとさすがに体が冷えてきて、モダンで暖かい空間が恋しくなります。そんなときは無理せず次のお店に。幸い尾道にはたくさんの訪れるべきところがありますが、海沿いに建つ「ONOMICHI U2」も大好きな場所のひとつ。「水尾之路」から車で10分ほどで隣に駐車場も完備されています。古民家とはまた違ったスタイリッシュな空間で、人々の賑わいを感じながらコーヒーをいただくのもいい気分転換です。

まとめ|人気すぎて心配なほど でもまた訪れたい尾道の古民家カフェ「水尾之路」

ゆる家事暮らしの一環として紹介させていただきましたが、それを置いても単純にしつらえと料理が素晴らしいお店です。女性と男性のお二人で運営されている様子でしたが、いつか直接お話をお聞きしたいと思いました。外食もテイクアウトも、パートナーとの暮らしを彩る風景のひとつと思えば、たまには家事の手を緩めてこうしたお店で豊かなひとときを過ごすのもアリかと。客層は比較的若い世代の女性が多いようでしたが、僕たちのようなアラウンド・シニア世代も、パートナーとぜひ一度訪れてみてください。

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