お米の価格高騰にカリフォルニア米という選択|国産こしひかりと徹底比較
今や政治問題にもなっているお米の価格高騰ですが、そんな中、スーパーでダントツの安さのカリフォルニア産輸入米を見つけました。外米というだけで嫌われる傾向もありますが、二人で分かち合えるものならこだわりなく取り入れるのがゆる家事のスタイル。輸入米は二人暮らしの主食の座を張れるのか、実際に国産米と食べ比べてレビューします。
カリフォルニア産カルローズ米とは? 産地、特徴、安全性
カルローズはお米の品種名でカリフォルニアのバラという意味です。日本米の短粒種とタイ米などの長粒種の中間にあたる中粒種に区分され、国産米と同じジャポニカ米になります。USAライス連合会によると、カルフォルニア州では米生産量の約90%がジャポニカ米のカルローズで、残留農薬の検査などの安全性や、自然環境や農地継承などの持続可能性にも十分に配慮した米作りが行われており、ベタつかず食感が軽い、香りや味を吸収しやすい、ソースやオイルとの相性が良い、などの特徴があるそうです。

左がカルローズ、右がこしひかり。色味にほとんど違いはありませんが、カルローズのほうが粒がやや面長で大きめなのがわかります。
カルローズと比較したのは国産米こしひかりの新米
輸入米はアメリカのカルフォルニア州で栽培されたカルローズ。2025年7月上旬に輸入との表示があります。今回購入した「かろやか」というブランドは、イオングループのスーパーで販売されています。
- ブランド カリフォルニア産 カルローズ米 かろやか 4kg
- 購入価格 2,138円(2025.09.19購入)1kgあたり534円
国産米は、平均標高800mに位置し四国の軽井沢とも言われる愛媛県久万高原町産のこしひかりの新米です。
- ブランド えひめ 久万高原清流米 こしひかり 2kg 新米
- 購入価格 2,354円(2025.09.29 購入) 1kgあたり1,177円


カルローズとこしひかり 食べ比べた違いは
最初にはっきり言うと、炊き立ての白ごはんを食べ比べれば違いは明確にわかります。新米ということもあるかもしれませんが、やっぱりこしひかりは甘みが立っておいしい。ただし、食べ方によってはカルローズも十分おいしくいただけるようです。それではいろいろな食べ方で比べていきましょう。炊き方の条件は基本同じにしましたが、水の量だけ、カルローズは「目盛より少し多め」との指定があるのでそのとおりにしました。
- 両方とも2合を炊飯
- 水の量は、カルローズは目盛から少し多め、こしひかりは目盛ちょうど
- 両方とも30分水に浸してから炊飯
- 炊飯モードは「白米」「やわらか」を選択


左がカルローズ、右がこしひかりの炊き上がり。カルローズは粒がパラパラと大きめで、こしひかりのほうが粒が細かく密に炊き上がっています。同じ2合を炊きましたが、目盛を見るとこしひかりのほうがややカサが増したように見えます。
白ごはんでの違いはどうか| 炊き立て、冷や飯、温め直し
炊き立てごはん
カルローズは、水を多めにしたことや30分ほど浸水した(指定では「浸水なしで炊く」)こともあり、ふわっとした炊き上がりで硬さは感じません。口に入れても特に香りはなく、噛みしめても甘みは感じませんがお米の味はしっかりしています。まずいということはまったくなく、さっぱりと普通にお米を食べているという感じです。
こしひかりは、うちの炊飯器は適正量の水だと硬めに炊き上がる傾向があり、今回も粒感が硬めでふっくらふわふわという感じにはなりませんでした。味は、口に入れた瞬間に甘い香りを感じ、噛み進むごとに豊かな甘みがしみ出してきて、飲み込んだ後もしばらく口の中に甘みが残ります。素直においしいと感じられごはんだけでも食が進む感じです。
冷めたごはん
何度も食べ比べてみたのですが、カルローズもこしひかりもほぼ同じ味。目隠しされたらわからないレベルです。ラップで包んでいたので水分が回ったようで、どちらももっちりした同じような食感になっていました。炊き立てのこしひかりで感じた噛みしめるほどにしみだす甘みは消えており、どちらも同じようなお米の味。決してまずくはなく普通のごはんの味です。
冷凍ごはんの温め直し
カルローズもこしひかりも、保存容器に入れたまま電子レンジで温め直すと、水分がまわってふっくらした食感になります。カルローズは、炊き立てと同じく特に香りはなくさっぱりと淡泊な普通のお米の味わいです。こしひかりは、炊き立てごはんほどではありませんが、冷めたときには飛んでいた甘い香りと味わいが少し戻っています。






食べ方での違いはどうか|カレー、親子丼、焼き飯
カレー
パートナーと食べ比べましたが違いはよくわからず、ごはんの香り、味に差は感じられませんでした。今回はたまたまこしひかりのほうが硬めに炊き上がったことで、ルーとの絡み具合はこしひかりのほうがよかったです。カレーの場合、ごはん自体の味よりも、硬めに炊き上げることがおいしくいただけるポイントのように思います。
親子丼
こちらも、正直、僕らの味覚では違いは全くわかりません。親子丼の味に飲み込まれてごはんの香りはわからず、ごはんの味や粒感にも違いは感じられませんでした。どちらも普通においしくいただけます
焼き飯
カルローズもこしひかりも、塩気とコショウの香りでごはんの味の違いはよくわかりません。食感にはやや違いがあり、こしひかりは、ふわっとした噛み応えで、白ごはんならもっちり食感ということになりますが、焼き飯だと少しぐちゃっとした感じになります。カルローズは、もともとサラッとした炊き上がりなので炒め物との相性がよく、ベチャッとならずに仕上がります。
はたして輸入米はまずいのか? 実際に食べて分かったこと
炊き立ての白ごはんを同時に食べ比べれば違いは明らかに分かります。カルローズは香りのないさっぱり淡泊な味わいで、お米の味はしっかりしていますが甘みはほとんど感じられません。ではまずいのかと言えばそんなことはありません。毎日の食事の主食として何ら不満はなく普通にいただけます。値段とのバランスを考えると、むしろ積極的にこちらを選ぶのもアリと思えます。二人でゆるゆると家事を分かち合うためにも家計の高騰は避けたいところ。国産米は、焼き魚のような白ごはんの甘さがよく合うおかずのときに炊くとか、使い分けてもよいかもしれません。


カルローズ こんな人におすすめ
- とにかく食費を抑えて生活したい人
- そこまでごはんの味にはだわらない人
- 炒め物や丼物など、いろいろなごはんの食べ方を楽しんでいる人
- ハレの日は国産ブランド米、普段は家計に優しいお米と、食べ分けたい人
- ごはん命の人には物足りないかもしれません
まとめ|輸入米もアリ 価格、味、ライフスタイルのバランスで選んでみては
おいしい国産米を少しでも安くという気持ちはよくわかりますが、農家の皆さんが米作りを続けていけることも大切。おいしいものを求めるならそれに見合ったコストを負担することも、持続可能な農業のためには必要と考えます。一方で、安価なカリフォルニア産のお米でも、日常の食事の主食としては何ら問題ないというのが今回の結論。何と言っても4kgで2,138円はゆる家事の家計にとって強力な味方になります。一度、偏見抜きで食べてみた上で、生活の場面に応じて国産米と輸入米を使い分けていくのも、ひとつのスタイルではないかと思いました。